STAFF REPORTスタッフレポート
春一番
南紀にも春一番が吹いた。この風を休日以外で感じてしまうと私はやり場のないストレスを感じてしまう。
しかし、幸いにも今年に限ってはその予報日が日曜にとなった。(ラッキー!)
その予報にソワソワしたであろう大先輩の野田さんからTELがきた。
「赤木君、一緒に南紀に行こうよ!別に釣りしなくてもドライブだけでもいいから」
何とも大先輩らしいユトリのあるお言葉(笑)
今年一番の生温かい風を感じて、エエ齢のオッサン二人は足取りも軽やかに早速磯へとアプローチする。
先ほどまでの凪が嘘の様に南西風による格好のサラシが形成されている。
「もらった!」と、心で呟きタイドミノースリム120をループノット。
後はヒラの付場へこの風を逆算して精度良く流せるかである。
1投目で感覚を掴み2投目で補正する。
スリム120に狙い澄ましたヒラスズキが高活性に躍り出た。
横浜・大阪とフッシングショーの一大イベント続きで、満足に釣りにいけなかったこともあり綺麗な銀輪を見ると心底癒される。やはり釣師は釣りしてナンボである。
野田さんも自然と呼吸するかの様にヒラスズキと戯れ調子よくヒットを連発させている。
次にケースの奥から「私を使って」とギラギラ目を輝かせているレアリスジャークベイト。
しかもカラーは2014大阪フィッシングショー限定のパープルイズム。
しっかり潮を捉えて流れの緩んだピンでヒラを打たせると鋭い衝撃で引っ手繰るバイトとなった。
しかしこいつは青物の様だ。そのファイト中に沢山の鳥が一斉に水面を突きだした。下から青物に追い上げられたベイトはカタクチイワシ。取り込んだメジロの口からもたくさんカタクチが吐き出されている。
私は青物のボイルを無視して過ぎ去るのを待った。なぜなら青物がベイトを磯際に寄せるだけ寄せ、その青物が過ぎ去った後にズル賢い大型のヒラスズキがバイトしてくる可能性が高いからだ。
「バフォン」と吸込む音と同時に大きな尾ビレがウチワを扇ぐ様にゆっくりサラシを搔いた。
バッドに重みが乗ったところで何故かまさかのフックオフ(泣)。残念ながらバイトをしっかり捉えることは出来なかった。
それからも中型のヒラスズキと青物がヒットし続けお腹一杯で釣場を後にした。
「野田さん、帰ってヒラスズキで一杯やろうね!」
帰路夕暮れの外気温は17度。疲れた体に沁み渡る冷えたビールは、日曜に吹いてくれた春一番に感謝の祝杯となった。
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タックルデータ
ロッド ゼナック ディッフィーバーン116RG
リール シマノ レマーレ6000D
ライン クレハ 完全シーバス1.5号
リーダー クレハ プレミアムMAX30ポンド