STAFF REPORTスタッフレポート

SALT Pro Staff赤木 光広

漢磯紫流儀

磯を舞台にターゲットに真っ向勝負を挑むパワフルアングラー赤木光広のホットレポート。 岸和田市在住 / 紀伊半島をホームにヒラ・マル・青物を追い求める、常に全開の豪傑釣師。

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2014.05.02

お花見!

「赤木さん、ヒラスズキが釣れません。6連敗中です」

そんな師匠の寂しそうな言葉同様少し冷たい風に呷られた桜の花も満開のそれとは違い淋しげに舞い散る。

三寒四温で水温が上下に振られ、中々活性の高いヒラスズキのバイトを捕らえられない様子の師匠。性懲りもなくまた二人で南下する。

到着間際助手席で眠気に負けコクリと首を垂れて寝ている師匠。さぞヒラスズキにルアーを弾かれた夢でも見ているのかもしれない。

早朝目の前には御誂え向きのサラシが広がりピンクの桜吹雪が白い波飛沫へと変わる。

ベールを返し焦る心を抑えて波と風に対峙する師匠。少し漢らしく見えるのは気の牲か

「師匠、一投目に来るからね!」

その通りミノーを直撃したヒラスズキの鋭利なバイトに空を切り無情に磯に叩きつけられるミノー・・・。

「釣るまで僕は投げないから落ち着いてアワセを入れてね師匠!」

3投目に流れを捕らえたミノーに、このタイミングを待ってましたと躍り出るヒラスズキ。

これほどの重圧を感じたことがないネット掛かりの私。

ようやく銀鱗を手に納め何度も「ヤッター」っと雄叫びを上げる師匠。

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最近は自分が釣るより同行者が喜んでくれる姿を見ることの方が楽しい。

その後も何度もあるバイトに悪戦苦闘している師匠。いろいろ工夫しながらしっかり潮を捕らえた時はきっちりバイトに繋げるところは流石である。

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ここで少しユトリのできた師匠の横で私も釣らせて頂いた。

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最近レアリスジャークベイトに頼りっぱなしの私はどうしても試したい事もあり後日一人で抜け駆け。(師匠ゴメンナサイ)

以前から磯のヒラスズキに使えると秘かに試したかったのがビーチウォーカーファルクラム。サーフからのヒラメ用に開発され95mmで何と31gある。
しかしこのルアーの凄いところは沈みが遅くレンジをキープできるところだ。その答えはルアーの底面積の広さにあった。

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予想通り流れに逆らうことなく重い割りにナチュラルに馴染み、特にサラシが濃い場合や高い足場には威力大と判断した。

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続けざまのファルクラムに3連発。出て来るは出て来るはでファルクラムの派手な左右の動きに興奮したヒラスズキが取り合うシーンが何度も見えた。
この日に限ってグッドサイズばかりがヒットし少々意地悪な私は師匠に朝っぱらから写メを送る。

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そしてもう一つ磯で試したかったのがテリフDC12タイプ1。足元のサラシの流れに乗せ時折スライドさせてスレた個体を狙えるかを確認したいためである。以前はマルスズキ狙いで磯や河川で使っていたが、よくよく考えれば磯ヒラにはそこまで使い込んでいない。

改めてサラシで使用するとこのリップレスミノー、サラシの流れを確実かつナチュラルに捉え、流れ治まった後のスライドではミノーで反応がなくなったヒラを誘いだせた。圧巻はワントレースで3バイトしたことである。もちろん今後の磯ヒラ先発ローテーションに加わった

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楽しい磯から自宅に戻ると白い波飛沫から再びピンクの桜吹雪へと逆戻りとなり目の前の桜の木は満開の派手さも過去となり人の心を淋しくさせる。

そう言えばゆっくりお花見などしていない私。では今更ながらグラス片手に・・・、桜吹雪と波飛沫が交錯したグラデーションを肴に心地よい疲れとなった。

タックルデータ

ロッド : ゼナック ディッフィーバーンブラックフィン116

リール : シマノレマーレ6000D

ライン : クレハ完全シーバス1.5号

リーダー : クレハシーガープレミアムマックス30ポンド

ルアー  ; ビーチウォーカーファルクラム テリフDC12type1