STAFF REPORTスタッフレポート
寒い春とラルストゥイッチャー
今年の春は暖かい日もあるが大半は寒くて、朝晩の冷え込みは真冬並みの寒さである。
鍋好きの私にとっては、5月に入っても湯豆腐を食べ続けていたのだからやはり今年の春は少し様子が違うのだろう。そんな寒さの続いた春であるが、ヒラスズキの方は順調で大半のエリアで数が出ており、魚もコンディションがよく、産卵後とは思えないパワフルなファイトを見せてくれる。
それもカタクチイワシという大量のベイトが紀伊半島一帯に押し寄せたのが要因である。
私もやっと車を買換えたのでこれで遠出も安心できる。その愛車でドライブがてら天気の良い日に南紀に出かけてみた。
静かな車内と燃費の良さに驚きながら走っていたせいか、到着するまで波が無い事に気付かなかった。
波は弱いがベイトの豊富さを頼りにアプローチを開始する。
地形が複雑なエリアは流れも複雑。そんな時は迷わず真打ジャークベイト。
なぜかこのジャークベイトにヒットした魚のほとんどがバレていない。
サラシが弱いのでここでルアーを一旦交換。 ジェレミー穐山君一押しのラルストゥイッチャー。このシンキングペンシルは過去にヒラスズキをヒットさせているが、なぜかそれからあまり使用しておらず、眠ったままであった。
よくよく周りの友人達とも話していると、意外や意外、ラルス信者の多い事。
ならば私ももう一度使い込んでその真価を感じてみたくそれが今回のテーマでもある。
通常のリトリーブでは水面直下を尻を振りながらミノーでは出せないヨタヨタと弱ったベイトの動きを演出できる。その動きに見とれているといきなりサラシとはかけ離れた沖でヒラスズキが襲い掛かった。突然の想定外のバイトに少し合わせが遅れてしまい見事にフックアウト。
「えらい沖でアタるもんだなぁ」と関心していると、またしてもサラシに入る前に別の魚がバイト。 これも乗り切らずにサラシに突入すると、足元の流れに乗ったルアーをグッドサイズのヒラスズキが喰うタイミングを見計らっているのが丸見えで確認できる。さらにラルスを流れに委ねると下から突き上げる様にバイトした。全てが見えていたので合わせもバッチリ入っている。サイズも良くパワフルファイトで一回のランが長くロッドをフルベンドさせる。
本当に驚いたのはこの後で、何度か1キャスト3バイトというのが発生した。このシンキングペンシルはリトリーブ・トゥイッチ・フォールといった3つの要素の完成度が高く、これらを組合わせる事によってスレをある程度防げることも体感できた。
これまではこのラルスをそこまで意識して使用してこなかったこともあり、まだまだ修行が足らない自分が恥かしい。
昔は一つのルアーを愛着が出るまで使い込んでいたのに今はそれが出来ていない。
今一度原点に返っていろんなルアーをもっと使い込まねば! タックルデータ
ロッド:ゼナック デフィーバーンブラックフィン126
ライン:クレハ完全シーバス1.5号
リーダー:クレハプレミアムマックス30ポンド
ルアー:レアリスジャークベイト120SP・ラルストゥイッチャー95L