STAFF REPORTスタッフレポート
大先輩との休日
4月に入ったのに寒い日がいつまでも続く。いつも入学式の頃はポカポカ陽気で春らしいが、今年の気候に限ってはいつもと様子が少し違う。この時期我が家の前の桜も満開であるが、今年は8分咲きといったところだ。
そして気になる海の中はというと、今年に限っては非常にベイトフィッシュが多く、早くからヒラスズキと青物がひしめき合っている。トウゴロウイワシ・カタクチイワシ・稚アユ・キビナゴ・小アジと、ベイトフィッシュのグランドスラムである。地上の長引く冬の名残とは裏腹に、すでに海は早くから春満開である。
そんな折、私が古くからお付合いをさせて頂いている野田信也さんと中紀の磯に釣行することになった。野田さんは、釣りはもちろん人生の大先輩である。一緒に酒を飲んでも釣りをしていても非常に楽しい面倒見のいい先輩である。そんな尊敬する先輩と今回の釣行先は日ノ岬。ヒラスズキアングラーの集中する激戦区でやってみる事にした。
駐車場にはルアーマンの車が2台止められており既に先行者がいる。
今だ吹き続ける北西の風を正面に受けながら、二人は早速アプローチを繰り返す。足元の流れ込みには大量のベイトが溜まっている。
確実に先行者に叩かれている事を想定し、ミノーを温存し、表層系のマニックをセットする。これがサラシに絶妙に馴染むのでミノーとは違った演出ができる。但し、このマニックを磯のヒラスズキ狙いに使用する場合は、フックを前後シングルに変えた方が得策である。そのマニックに思い通りにサラシに踊り出た魚にコンディションの良さが伺える。
方や野田先輩も、磯を軽快に移動しながら活性の高い個体を探している。次はタイドミノースリムをセットし、得意の潜り潮に馴染ますと、これも素直に反応してくれた。しかし掛かりがまずかったのか、鱗のみを引き連れて、タイドミノーが手元に帰ってくる。次こそはと、良い波と風の止み間のタイミングをひたすら待ち、一投入魂。ふわりと送り込みサラシに委ねる。波のセットが入った直後の魚は、捕食モード全開で水面を割って出た。今度はマズマズの重量感。いきなり飛ばずにグイグイ底へいこうとする。無事取り込んだヒラスズキは80センチには少し足りないがこの中紀では十分なサイズである。
お腹は見るからに産卵後。「今年もお疲れ様でした」
そして先輩も気持ちよくロッドを曲げている。
「ヒラちゃうで?」
何と40オーバーのグレ。
「夜に宴会があるから丁度ええわ!」
さすがにただでは帰らない方である。先輩がグレを取り込んだ頃にはすっかり風も弱くなり少し早目の切上げとなった。
さて次は何を・・・ 先輩、今年も忙しくなりそうですよ? タックル
ロッド:ゼナック ミュートス11プラグスペシャルAKAGIモデル
リール:ダイワ セルテートハイパーギアカスタム3500
ライン:クレハ シーガーライトジギング2.0号
リーダー:クレハ プレミアムマックス30lb
ルアー:タイドミノースリム・ベイルーフマニック