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ルアーにとって理想の素材は何か?2012.11.02

お疲れ様です。

今週は前半がDUO社の全体会議でした。

通常月イチで各地の営業担当に集まってもらい、

3日間で 営業、販売実績、開発進行、新企画、PR関連 などなど・・

大まかな方向性の確認、伝達から詳細な新色決めなど、

笑いあり、涙あり、時に怒号や罵声をお互い浴びせながらやってます(笑)

・・・

 The・理想の素材は何か?・・・

まあ中々正しい答えは出ませんよね(笑)

使う場所、作る個数、作りたい形状、使えるコスト、必要な強度・・・などなど

あまりにも条件によって 「理想の素材」 は変わりますから一概には言えません。

ただ・・

ビルダーの方々、特にハンドメイド系のビルダーの方々の中には

 「何言ってるんだ?性能で言うならバルサに決まってるじゃないか!」

という人はいるかもしれませんね^^

・・・

では、ある程度条件を絞ったとして、

例えばですが、不朽の名作 ラパラ社の F7を

色々な素材で全く同じ形状、同じ重さで作ったらどうなるか???

興味無いですか?

・・・

正直、物理に詳しい人、そうでない人でも

アルキメデスの法則を知っている方は読むまでもないので以下はスルー願いますm(_ _)m

・・・

実はこの業界に入って間もない頃、とある釣り具屋さんで常連さんから

「浮力的にプラルアーはバルサ製には勝てない! 」 と力説されました(笑)

その時は、「へ~そうなんだ。。」と、特に気にもしなかったのですが

生まれながらの文系である自分ですら

いや・・体積、比重が同じなら浮力は同じなのではなかろうか?

浮力が同じで形状が同じなら同等のアクションになるのではなかろうか?

という疑問?から15,6年前、作ったことがあります^^ 

ABSで F7 を・・・(勿論手削りで)

結果は

・・・

アクション、飛距離ともに

まあ似たようなものにはなりました^^

といいますか、ほとんど同じでした・・・

・・・

ただ・・ 問題点がいくつか。。

まず、双方ともリップの強度が弱い為、仮にABS仕様で販売する場合、

クレームがこないレベルにリップ厚を修正しなくてはなりません。

実際補強してアクションをチェックしたわけではありませんが、

通常はリップの根本を厚くしたり、差し込み方式に変更する必要があり、

バルサや発泡ルアーの差し込み接着と

同じ程度の強度で良いなら問題無いですが、ABSで販売可能レベルを作ると

重心バランス的にオリジナルの F7 とまったく同じにはならないと思われます。

飛びに影響が出るでしょう。。

又、

F7はワイヤースルーですが、ABSで同じようにすると駄肉が多くなり、浮力が落ちる為

ABSの肉厚をかなり薄くする必要が生じ、熱でパンクしやすくなってしまうでしょう(汗)

がしかし、F7の一般的な使用対象魚から考察するに、

普通なら線形0.8mm程度のエイトカン(ダルマピン)でも強度的には十分ですから

気にしない事としました(笑)

ただ、最大の問題は・・形状。。実験なんでパクリとかそういう問題は置いといたとしても

形状的に

ラパラだから許せるのであって、同じ形状をプラで作ったら見れたものではない件・・

まあ当時もやる前から判っていたと思われますが・・

・・・

発泡系素材でもそれなりに高浮力な素材なら同じような結果になるはずですが、

バルサや発泡は柔らかいが故に浮力はありますが表面の硬化処理、防水処理などで

ある程度樹脂系塗料の膜厚が必要ですし、

ABSですとバルサや高浮力発泡(発泡にも色々有ります)並に高浮力を得る為には

そこそこ華奢な作りにする必要があり、

薄肉が故にシビアな金型設計、成型技術が必要であります。

・・・

結論としましては、全てとは言わないまでも

「ジャンル」や「時代」 によってもベストな素材は変わりますし

資金や技術、そのブランドのアイデンティティによって素材は色々有って良いわけで、

単純に素材比重や様々な製法、ブランドをひっくるめて語るモノではないと思います。(笑)

一方的に「振っといてその落ちはなんだ?」と思われたかと思いますが

最近「デカペンシル」を触っている関係上、

浮力に関して昔何度か言われたことを思いだしたので書いてみました(笑)

 

DUO 安達

 

 

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